「2年目のジンクス」とはスポーツの世界ではよく言われる。

 活躍したルーキーの2年目シーズンにその成績が失速することを指していう言葉だ。あのマイケルジョーダン(元シカゴ・ブルズほか)ですらシカゴブルズ入団2年目(1985-86シーズン)はケガで18試合の試合出場のみに終わっている。

 しかしながら、2年目に成長し「ジンクス」を覆した例外も枚挙にいとまがない。

 女子バスケットボールのWリーグ東京羽田ヴィッキーズでプレータイムを獲得している2年目の選手は津村ゆり子選手、星澤真選手と鷹のはし公歌選手だ。
(鷹のはしと一緒に2年目のシーズンを迎えた津村)


 今回はその中で昨年新人王の鷹のはし選手に注目してみた。


■中断から再開後の日立ハイテク戦に連勝

 女子バスケットボールのWリーグ2019-20シーズンは10月に開幕後、11月は代表活動と皇后杯2次ラウンドのためリーグ戦は中断されたが、12月よりリーグ戦が再開された。

 12月7日(土)の再開節2戦目、港区スポーツセンター(東京都)で開催された東京羽田ヴッキーズ対日立ハイテククーガーズのゲームに足を運んだ。

 前日のゲームを77-58の19点差で勝利していた東京羽田だが、当日の試合は試合開始から日立ハイテクが先行し、東京羽田が追っていく展開となりった。 第1クォーターは20-22の2点差で日立ハイテクのリードした。

 第2クォーター守り合い。点数の入らない試合の膠着した流れの中、東京羽田は鷹のはしの2ポイント、津村のフリースローで逆転したが、日立ハイテクも曽我部の3ポイントがバスケットカウントとなるなどして食らいつく。前半は30-30の同点で折り返した。

 後半に入り第3クォーターは双方ディフェンスの強度を上げ、引き続き点の入らない重い展開となったが、要所での日立ハイテクの エース北村の得点が効いて42-45と日立ハイテクの先行で最終クオーターを迎えた。第4クォーターの滑り出しに日立ハイテクが点差を広げ、44-52となったところで東京羽田のタイムアウト(残り時間8分25秒)。
(日立ハイテクのエース、北村)

 そこから流れが変わった。

 東京羽田はプレッシャーディフェンスからスティールが生まれ本橋、鷹のはし、奥田の連続3ポイントで一気に逆転に成功した。日立ハイテクも北村の3ポイントで粘るも、得点トータル69-62でリーグ戦再開節を東京羽田が連勝でホームゲームを飾った。
(ベンチも一体になって試合に臨む東京羽田ヴィッキーズ)

 この試合の鷹のはし選手のプレータイムは25分49秒 、得点12点アシスト2本リバウンド4本を記録。

 デイィフェンスではボールマンにアグレッシブにマークにつき、4本ものスティールを獲得している 。得点のうち2ポイントは33本成功で66点(シュート成功率50%) 3ポイントは2本で6点(成功率28.57%)だった。

■課題は明確。それを克服してさらに飛躍

 試合後、鷹のはし選手に話を聞いた 。

――今日の試合の印象は?

「昨日は後半で点差を離して勝っていたので、相手がリバウンドとか意識してくるのは予想していました。そこを自分たちが粘ると接戦になるのはわかっていて、(ベンチでは)後半勝負ということを、ずっと言っていました」

――第4クォーターの3ポイントで流れが変わったと思いますが、そのシュートをずっと狙っていましたか?

「はい。結構今日も打っていたと思いますが(試投数7本)外れても、チームメイトも監督もどんどん撃って打っていいって言ってくれているたので、撃つ打つことを止めずやめずに撃ち打ち続けました」

――それに対してドライブは止められていました。

「最後のフィニッシュのところでノーマークだったけどにもかからわず決めきることができなかったので、そこでの判断とか、もうちょっと、これからしっかり練習でやっていきたいなと思います」

――昨日もスティール2本を記録しました。 ディフェンスはどのように意識していますか?

「インサイドでは私たちのほうが小さいので、パスを簡単に入れさせないようにボールマンぶプレッシャーをかけることで変わってくると思ったので、そこのところは意識していました」

――昨年新人王でを獲得し、2シーズンを迎えています、今シーズンの課題と取り組みを教えてください。

「去年1年間で通用したプレーと通用しなかったプレーがすごいはっきりしています。なので、3ポイントを狙っていくことも、ドライブで決めきることも、両方と課題がでてきたと言えるので、2年目はそこをクリアして、チームの得点源にもっとなれるように、これからも日々精進します」

 最後はとても優等生な答えをしてくれたのだが、鷹のはし選手は自らの課題がディフェンスの強度であり、3ポイントを狙う積極性と確率であり、ドライブのスピードと的確な判断の選択であるということを明確かつ真正面に捉えていて、これを克服していこうとしているのがわかる。

「2年目のジンクス」

 他チームのスカウティングや対応によって昨年と同じでは成績が失速してしまうのだろう。昨年の課題を見つけて、対策を講じる努力をする。こうしてメンタル、テクニック、フィジカルを進化させるはずだ。

「2年目ジンクス」を払拭し2年目にさらなる成長をするために必要なことなのだろう。

 こうした意識は確実に「鷹のはし公歌」には備わっていると感じるのだられる。

 今後のリーグ戦 東京羽田ヴィッキーズと鷹のはし選手の成長には目が離せない。

(「2年目のジンクス」に挑戦する鷹のはし公歌)

取材・文=Bラボメンバー たく

写真=兼子慎一郎