東京ダービー、サンロッカーズ渋谷対アルバルク東京レギュラーシーズン最終戦はバッチバチのディフェンス合戦。
持ち味をお互いに出し尽くした素晴らしいゲームでした。

結果は76-83でアルバルクが勝利して今シーズンの対戦成績は2勝2敗のタイとなりました。
得失点差で27点アルバルクが上回り、お互いに現在25勝17敗の星取となり、順位では東地区5位がアルバルク、6位が渋谷となっています。

しかし4位富山と1ゲーム差、3位川崎と3.5ゲーム差です。

さらに西地区の3位大阪と4位名古屋DDも同じく25勝17敗で、どこがチャンピオンシリーズに出場するのか?まったくわかりません。こちらもワクワクしてきます。いえ、ドキドキです。

【ディフェンスチームのぶつかり合い】

渋谷は、ゾーンプレスで上から当たる攻撃的なディフェンスをするチームです。アルバルクも堅い守りからピックアンドロールを軸としてゲームをコントロールするディフェンスのチームと言われています。

両チームとも出場選手をタイムシェアしてゲームを組み立てていますが、そんなディフェンスチームの戦いが身体をぶつけ合い、こんなにも攻撃的に見えるのは双方とも、質の高いバスケットをしているからだと思います。
 
印象に残ったシーンは第1クォーター残り5分アルバルクのポゼッション、右ウィングでオチャがボールを持ったとき、そこにリングまでスペースが空きました。すかさずドライブに行ったオチャはボーズハンドダンクを仕掛けました。そこに飛んできたのはCJ、ジャクソンです。見事にブロックをかまして、即座にボールプッシュ、そのままファストブレイクしてバスカンを決めました。
ダンクに行ったオチャも、それを防いで反撃するジャクソンも素晴らしいプレーでした。守り合いのバスケットがこんなに面白いということ堪能しています。

【勝敗を分けた第2クォーター】

拮抗するゲーム運びの中、第2クォーターだけは大きく点差が離れています。第2クォーターは8-24、16点差あります。

そのほかのクォーター第1クォーターが19-18、第3クォーター21-18、第4クォーター27-23と全て渋谷がリードしているので第2クォーターさえなければ渋谷が勝利していたということになります。

では第2クォーターには何があったのでしょう?

第2クォーター残り6分、そこまでこのクォーターは渋谷4点アルバルク6点で23-24でした。

そこに誓哉とデションが入って、誓哉がゲームコントロールを始めました。

直後にケリーがミドルを沈めたのですが、誓哉はボールインからトラジションでボールプッシュしてそのままレイアップに持って行きました。

立て続けにケビンのディフェンスリバウンドのあとボールを中継、ゴール下のデションに素早くパスを送りシュートファウルを誘います。

チェンジオブペース。早い展開に変わりました。

前日から渋谷の1-2-1-1のゾーンプレスに苦しんでいるアルバルクは、ハーフコート超えるとガードの誓哉、元基、津山はハイピックにケビンが来たタイミングでジャクソンやマカドゥに襲われ、苦しいパスをウィングに出すところスティールを狙われていました。

それをさせる前にゴールにボールを運ぼうとする意図でしょう。

おそらくベンチでゲームを見ている時から自分が出たらこうしてやろうと考えていたに違いありません。

誓哉はこの日18得点8アシストでした。
そして、オフィシャルタイムアウト。次のプレーが大きく流れを変えます。

第2クォーター残り4分。
誓哉がエントリー、右コーナーのオチャが上がってピックして左ウィングに流れます。

誓哉はオチャを使って右ウィングにドリブル、次、ケビンが追いついている山内にピック。これを使って反対側にドリブル、フリースローラインに侵入。

同時にケビンはデションのマークのケリーにスクリーン

中への侵入でディフェンスを収縮させた誓哉はフリーのデションにパス。

デションがドライブ。
ゴール下に下がったジャクソンのディフェンスにあって、デションのダブルクラッチシュートは外れました。
しかし自らリバウンドに飛び、これを弾きます。

これをケビンが回収。
誓哉に渡すと、すぐさま右ウィングに戻っていたデションにパス。キャッチアンドシュートのスリーポイントが見事に決まりました。

最高のセットオフェンスと粘り強くシュートまで持っていった気持ちのこもったチームプレーでした。

ここで点差は25-31。

ペースを掴んだアルバルクはこの後のスリーポイント攻勢で前半を27-42と大きくリードできたのです。

【ジャクソンのローポスト】

後半アルバルクにとって厄介であったのはジャクソンのローポストプレーです。

前日はジャクソンのローポストに対してダブルチームで対策していましたが、試合後ルカHCも言っていましたが

ローポストに入ったあとアウトサイドにボールを散らされてこれが高確率でやられていたので昨日の後半から1対1でも対応できたので今日はダブルチームは控えました。

しかし、マークマンのケビンはジャクソンのパワープレーは簡単に抑えられず、ファウルを犯しフリースローを与えてしまいました。

何度かダブルチームディフェンスも試しましたが、そうすると素早くパスをさばきます。
「オレが、オレが」とムキにならずにクレバーに対処されると厄介ではありました。
フォアザチームの精神を持った素晴らしい選手です。
ただ、フリースローが入りませんでした。この日のジャクソンは26得点19リバウンド(オフェンスリバウンド9本)でしたがフリースローは2/10です。

もし10本全部入っていたらアルバルクは負けている計算です。

【デションの個人技】

ルカHCのバスケットはチームバスケットです。仲間のためにスクリーンを使ってフリーの選手を作り、出来るだけ確率の高いシュートをさせようとします。

しかし今日のようなタフな試合だとデションの個人技で状況を打開する場面も多々あります。本来であればデションやオチャのようなシューターにはタイミングの良いキャッチアンドシュートを演出したいところですが、渋谷のようなタフなディフェンスをしてくると状況でタイミングのズレたシュートセレクションを余儀なくされる場面もありました。

しかしデションはこれを決め切る技術を持っています。
シーズン前半では逆に無理撃ちしているような印象を持っていましたが、彼にも思うようにプレーができないストレスがかかる場面かあったのだと思います。

最近ではチームも彼を理解してまた、デションもチームを理解しているのを感じます。

【アルバルクらしいチームバスケット】

第4クォーター残り3分30秒
勝負を決めたプレーはアルバルクらしいチームバスケットでした。

渋谷のポゼッション、ベンドラメがエントリー。
左コーナーから広瀬がトップに上がりパスを受けた広瀬はマークのザックを置き去りにしてドライブ、シュートが外れてジャクソンとオチャがリバウンドに飛びます。

オチャが弾いたボールはトップにいたケリーが回収。→右エンドジャクソン→左エンド広瀬とパスを繋いでペイントに入ってジャンプシュートを放ちますが落とします。

やっとこのリバウンドをデションが取ります。

繋いだボールを元基がトップからドライブしてキックアウト、左ウィングからオチャがスリーを射抜きました。

残り2分59秒、62-75です。13点差

なかなかリバウンドが奪えなかったアルバルクが全員で掴んだポゼッションをオチャが沈めた瞬間でした。

最終的には詰められましたが、ほぼここで勝負はついていたと思います。

渋谷との対戦はいつもバチバチのタフな試合になります。再来年からはアルバルクは代々木第一にホームコートが移って渋谷ダービーとなります。その時もバチバチにやりあう試合を堪能できると思っています。

本当にいいゲームをご馳走までした。


photo kii