Bリーグ第32節、コロナ感染の影響により4カードが中止になる中、行われた川崎ホームの秋田戦。

秋田はCS枠生き残りのためには天皇杯優勝チームの川崎であっても負けられない戦いです。


一方川崎は、天皇杯を手中にしてリーグ戦8連勝と今、リーグの中でも最も強い印象があります。


今節の結果は1戦目82-55で川崎の勝利。2戦目84-93で秋田の勝利となり、痛み分けとなりました。


全く隙がないように見えた1戦目の川崎に対して秋田は、いったい何を変えて川崎から1勝をもぎ取ったのか?


今回はここを検証したいと思います。




【隙のない川崎ビッグラインナップ】


1戦目を見る限り川崎には全く隙がないように見えました。


まずサイズの違いが明らかです。川崎ヒース(208)、カルファニ(203)、ファジーカス(206)のオンスリーで出場した時、カーター(203)、デイビス(206)もしくは野本(201)

で対応しますが秋田はその戦術上マンマークで激しくディフェンスして基本的にはオールスイッチで守ります。


するとファジーカスに野本が付いていたところに大浦や、長谷川。カーターが付いていたヒースに中山や古川が張り付く事になります。


川崎はこのミスマッチを徹底的に狙って、ファジーカスからヒースへのハイローのロブパス、篠山のハンドリングからヒース、アギラールへのロブパスなど全て上からパスを通していきます。



因みに、川崎の篠山はこの日2000得点を達成する記念の日にもなりました。


第1戦第1クォーターから川崎ビッグオンスリーにしてからリズムを掴むと第2クォーターでは完全に川崎が流れをコントロールしていました。


藤井がカットインして得点すれば、ディフェンスでもファジーカスのブロックから速攻が出ます。


残り7分26秒には藤井のスティールから青木に繋いでヒースへアウリープが決まりました。


秋田もディフェンスではスティールが出るのですが、ファストブレイクに繋がらず得点に完結できませんでした。


川崎はハリーバックを徹底していました。


川崎は完全に制空圏を制してこの日スリーポイントが決まらなかった秋田(17.8%)をこのクォーター24-9と圧倒ました。



川崎のリバウンドは45本です。その内オフェンスリバウンドは33本です。秋田のリバウンドは30本、そのうちオフェンスリバウンドは19本と大きな差がありました。


この日のゲームの印象的なプレーが第2クォーター残り1分10秒にありました。


川崎の辻からハイポストのファジーカスに送ったパスをバレーボールのトスのようにタップしてヒースに送ってダンクです。


全て秋田の上空で繰り広げられていました。



【翌日のヒントは第3クォーターにあった】


第3クォーター秋田の得点は川崎を超えています。(23-20)

そこに翌日の川崎攻略の糸口を見ていたようです。


秋田のディフェンスはハードプレッシャーです。

そこからスティールは生まれてはいます。


ここを活かす事

速攻を狙っていました。タッチダウンパスです。


大浦のドライブは個人技としては決まっていたので、長谷川や細谷のドライブからキックアウトからスリーを狙うと大浦、長谷川、細谷、保岡のスリーポイントが決まりだしました。



秋田はこのゲーム55-82と抑えられましたが、翌日の反撃のヒントはしっかり掴んでいたようです。


【流れを変えた第2クォーターに着目】


翌日の第2ゲーム。第1クォーター序盤は昨日と同じように藤井、辻、ファジーカス、ヒース、アギラールに先手を取られていた秋田ですが、第1クォーターの終わりから光明が見えてきます。


この日の細谷のシュートタッチは神レベルでした。スリーポイントを連発して、第1クォーター、15-22追い上げの狼煙をあげます。


試合の流れを変えた第2クォーターに注目してみます。


第2クォーター大浦のスリーが決まると、リバウンドから大浦→細谷のタッチダウンパスが通り速攻が成功しました。


残り7分57秒トップで古川がカーターとのハンドオフプレーからドライブして大浦にキックアウト、スリーポイントが決まります。


川崎のディフェンスもタフですからスペースを収縮させないと前日のようにスリーポイントもタフショットとなり確率が落ちてしまいます。

ドライブアンドキックアウトを効果的に使う事でスリーの確率が上がりました。


もちろん今日の大倉や細谷のシュートタッチが素晴らしかったことも加味されています。


細谷とカーターのピック、リピックからのフローターシュートもこのクォーター2本決まります。


中と外、バランス良い攻撃でペースを掴みました。

ディフェンスではさらにタイトについて、出来るだけ川崎にロブを出させないようにしていました。


それでも高さでペイントで決められるのですが、連続してやられないところが川崎を乗せなかったところです。


オフィシャルタイムアウト明け川崎は仕掛けてきました。オールコートでのトラップディフェンスです。



藤井とアギラールがボールを運んできた長谷川にブリッツを仕掛けてきました。これをかいくぐりトップの位置に上がってきた野本に出します。左ウィングの細谷にパス→コーナーエンドに走った長谷川にパス→細谷にエクストラパスで返す。スリーポイント


シュートは外れましたが、川崎のトラップから逆襲したことはタイムアウト明けの川崎の意図を挫く良いプレーでした。


このクォーター27-22として追いついて42-42で前半を折り返したました。


秋田は後半細谷、大浦、保岡のアウトサイドが決まり、川崎が全くスリーポイントが入らなかったこともあり(この試合1本しか決まりませんでした)リバウンドでは29本対40本と圧倒されるも、最終スコアは93-84で川崎に一矢報いることとなりました。



高さのない秋田から学ぶべきところはたくさんありました。


リーグ戦も大詰め、どこのチームも負けられない戦いがあと少し、続いていきます。


photo  kii