Wリーグプレイオフ決勝は、トヨタ自動車アンテロープスの先勝で幕を開けました。


スコアは66-71の5点差。トヨタリードからENEOSの猛攻を逃げ切っての決着でした。


勝負は第1クォーター、トヨタが4-21と大きく17点リードしたことが大きかったようです。


ENEOSは第1クォーターの17点ビハインドを第4クォーター残り5分20秒には1点差まで詰めましたが逆転するには至りませんでした。


第1クォーターはなぜ17点もの差がついたのか?


ENEOSは第4クォーターその17点ビハインドからどうやってカンバックできたのか?


両チームのストロングポイントと課題と共に検証

てみたいと思います。




【第1クォーターで何が起きていたのか?】


まずはスコアはから

第1クォーター      4-21      -17点

第2クォーター    26-16     +10点

第3クォーター    11-16        -5点

第4クォーター    25-18       +7点


ENEOSにとっては第1クォーターの借金を返しきれなかったという感じでしょうか。

 

あのENEOSが第1クォーター残り1分38秒まで0点です。こんなENEOSは見たことはありませんでした。


トヨタディフェンスが素晴らしかった。

トヨタはオールスイッチのローテーションディフェンスでした。足が動きローテーションが早く隙がありませんでした。



1回はピックされて三好がファイトオーバーに行ってステがスイッチするのかしないのか混乱が起きてエブリンがヘルプに行ったところエンドコーナーで中田をフリーにしたことがありましたが、それ以外ほぼミスなしでした。


集中力が素晴らしい。


このクォーター5本もスティールを奪いそこから2本のファストブレイクを決めています。 


ENEOSのトラジションオフェンスのお株を奪う攻撃でした。


スタートにエブリン、長岡、河村を揃えて相手の足りない高さをストロングポイントにして高さのミスマッチ(182センチ長岡のマッチアップは173センチ林でした)を狙うのがモンデーロHCの狙いに見えました。


オフェンスでは長岡、河村のローポスト、アウトサイドは安間、三好が狙います。このクォーターはアウトサイドは安間のスリー1本成功のみでした。


ENEOSもアウトサイドは試合を通して悪かったことも点差を広げる一因となっています。


さらにエブリンと安間の個人技でトヨタにとっては理想的な展開となりました。



ENEOSの第1クォーター2つのゴールは6マン藤本の得点です。

彼女は残り1分38秒宮澤のピックからスイッチしたステのマークがついていながら強引にタフなドライブを決めます。続いて残り10秒でも積極的にミドルを成功させました。


この一連の「積極的なプレー」でENEOSは目覚めることになります。


【目覚めたENEOSの反撃】


岡本、宮崎は速さを生かした個人技でどんどん縦に切り込むようになりディフェンスも強度を上げて走ります。オールコートでプレスです。


テンポを上げて積極的にプレーするとENEOSはペースを掴みます。リバウンドも中村、宮澤が獲るようになりました。シューターのイメージがある宮崎がインサイドで頑張り、藤本も積極的にドライブを仕掛けて得点を狙います。



岡本、宮崎はドライブを狙いますがトヨタのディフェンスもよくついて来ます。なかなかフィニッシュにまで繋がりませんが第2クォーター終盤には宮崎の3連続得点など決め切るようになっています。積極性と走り続けることで突破口が見えてきました。

第2クォーター30-37点差は詰まりました。



【トヨタのブロック、リバウンド】


第3クォーターは11-16のロースコアになりました。

ENEOSの勢いを止めたトヨタにとっては重要なクォーターとなったはずです。


ランアンドガンで走ってテンポを上げたいENEOSは宮﨑、岡本がドライブで素早く切れ込んできます。これをステがブロックしました。宮崎に対する2本、岡本のスリーに対して安間の1本、宮崎のドライブ対するエブリンの1本。


ENEOSの大きな攻め手をふさがれました。リバウンドもトヨタが挽回します。エブリンはこの日オフェンスリバウンド9本ディフェンスリバウンド9本で合計18本です。



この第3クォーターのブロック、リバウンドによるディフェンスでENEOSの勢いを止めた事がこのゲームには大きかったようです。


【トヨタ先勝だが簡単ではない決勝戦】


第4クォーターになっても足が止まらないENEOSの精神力はどこからくるものなのかと思います。


ロスターで怪我人をかかえるENEOSは8人で先週の準決勝2戦から走り続けるバスケットを展開しています。しかし、まったく足が止まりません。


普通であればレイアップに行ってブロックを食らえば消極的になるものですがENEOSの宮崎はまったくその様子はなくどんどん切れ込みます。


宮澤、中村も高さでは少し劣りますがトヨタインサイド陣に負けていません。ENEOSはそれでもリバウンドはこの日41本をトヨタから獲りました。


残り5分20秒には54-55と1点差まで追い込み、そこからゲームセットまで追い込み続けましたがファウルがかさんだENEOSは残り15秒の三好のフリースロー、エブリンのフリースローで決勝第1戦を落としました。



明日のENEOSは試合の入りから全開で当たってくるはずです。連戦の第2戦、疲労はあるはずですが、女王の精神力で走って、走っての40分間が観られると思います。トヨタにとっては簡単ではない次戦になりそうです。